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2011年 01月 11日
金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)
金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_20123675.jpg
瀧權現神社南に聳える「金子山」・・・ピークはまっと南にあった;思いっきり逆光!

 八王子丘陵に魅せられ、はぁ早4年さね。今後も人々の記憶から消えつつある峰々の名を文献で調べ詳らかにして実際に踏破し、先人の祈りが込められた石仏なんかを訪ねて記録して行ぐんべぇや。もうこれは、オレに課せられた天命だと思ってるんさね。そんなんで2011年も「東毛漫遊山歩き」おっぱじめるとすっか。

 さて以前、瀧権現神社 (太田市薮塚町滝ノ入) のことを調べてたときに『藪塚鑛泉案内』にこんな一文があったで。
『藪塚鑛泉案内』 p22-23
 瀧の入鑛泉 湯元 福壽館

 (前略)やがて瀧の入の十字路につく其處で東に折れて山裾に沿ふて行くと、一帯の大松林の麓に、高雅な二層樓の旅館は南に面して建てられているのが見える。
 瀧の入鑛泉は夫れである。附近は凡て農家のみであるが、館の前面左寄りに、雅趣溢るる梅林があり、又其邊一帯には珍奇な花木多数あり四季の眺觀豊かである。
 往古を偲ばしむる瀧權現神社は旅館の前にあり老松古杉は鬱葱として其枝を垂れ、側に小池がある。池の南岸は金子山で、山影を池面に寫し、情趣掬す可き者がある 金子山を彼方に越せば、湯の入鑛泉に出る。
 (後略)
 金子山きゃ・・・確かに池の南岸に山があらぃなぁ。カネコさんが所有してたんだんべか?もちろんここは未踏峰だしなー。そして「彼方に越せば湯の入鑛泉」とあるんだけんど、本当にそっちに行げるんか確かめてみんべぇか。ついでに金子山のピークにも祠とかねぇんかみてみっか。

 新田新春健康マラソンを終え、久々の八王子丘陵探検!車を滝ノ入に走らせる。

 東毛青少年自然の家(最近「青少年」に改称された)駐車場に車を停め、まずは瀧権現神社まで歩ってぐ。膝は全く痛かねぇし、今日はいっちょがんばってみっか。ここで久しぶりにGPS(Foretrex101)の電源を投入したら衛星の捕捉ができねぇらしく、長らく神社脇の駐車場で待ってると・・・池の奥からハイカー(男性)の方がひょっこり現れたぃね。挨拶をしてお話をする。「ここを上っていけば石切り場のところに出られますよ」との話。この道、確かに湯ノ入とつながってるんだなぁ。(八王子丘陵で人に行き会うって珍しいんだぃねー)衛星の捕捉も完了したんで、じゃぁオレも行ってみっか!探索開始!

金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_13335663.jpg 池の周りを歩く。9月にここに来たときはおーか薮っ蚊がいっぺぇいたっけなぁ。冬の今日は池に薄氷が張ってらぃなぁ。山道(滝ノ入→湯ノ入ルート)はちっと荒れ気味。イノシシの形跡が所々にある。新しそうなヌタ場もあるじゃねーきゃ!(山中で出くわしたくねぇもんだ)。『藪塚鑛泉案内』の絵図だと、ここは金子山と唐沢山?(石切場の山)の鞍部っつーことになるんかな。


金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_2013724.jpg金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_20132311.jpg金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_20133478.jpg
瀧權現神社社殿/鞍部へ/金子山山頂付近・・・何もなし

 まずは金子山へ登頂しなくっちゃ!・・・途中、山頂が伺えそうな場所から、山頂へアタック開始。若干薮臭ぇものの、直ぐに山頂到着。石祠があるんかとあたりを探策をしてみたんだけんど、そんなもんもめっからず。まぁあんまり期待はしてなかったけんどね。

金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_2014643.jpg金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_20141580.jpg金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_20143890.jpg
ここはハイキングコースなんだねー/滝ノ入→湯ノ入ルート道標/北山古墳ルート道標

 来たルートと違がう、ちっと南側へ進路を取り下ってぐと・・・突然完全な踏み跡に出くわす。東の鞍部方面に行ぐと、さっき通ってた滝ノ入→湯ノ入ルートに合流。どうやらここは北山古墳に行ぐ道なんだねぇ。しかもここハイキングコースなんきゃ・・・全然ヒミツのルートじゃねんだね。

 そういやぁこの交差点の脇の木の隙間から・・・・あの石切場跡がみえるんだねぇ。

 (・・・探検はつづくよー)

金子山 (太田市薮塚町滝ノ入)_b0004675_2015924.gif【右図は、今回の行程をカシミール3Dで国土地理院「ウオッちず」公開データに、今回のGPSのルートデータを読み込み加工したものを引用。神社は瀧権現神社。金子山の南の道を下ると、北山古墳に行げるそうだぃね。東毛少年自然の家は現在「東毛青少年自然の家」に改称。】



【参考文献】
『藪塚鑛泉案内』 p22-23 今井武八郎 北新鑛泉同業組合事務所発行 1926

by dr_suzuki | 2011-01-11 20:37 | 東毛(+両毛)漫遊 | Trackback | Comments(0)


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